Canon EF24-70mm F2.8L II USM レビュー -質感表現-

鉄瓶と抹茶

EF24-70mm F2.8L II USMで時折ハッとさせられる、高い質感表現。

「描写力の高さ」と「質感表現の高さ」とは、同じもののようでいて、中身はちょっと異なります。

・「描写力の高さ」とは、レンズを通してイメージセンサーに届けられた画像が、破綻なく正確に
 写し撮られているということ。

・「質感表現の高さ」とは、正確な描写力を前提として、それぞれの被写体が持つテクスチャーの
 魂が、画の中に封じ込められているかどうかということ。

どうでしょう、やや表現の次元が異なりますね。

記憶を呼び起こす、テクスチャー。

タイトル写真を見て下さい。いかがでしょうか、この鉄瓶の質感。
これまで歩んできた鉄瓶自身の人生さえ感じませんか?様々な人の手によって鞣(なめ)された
蓋の突起。記憶の奥をくすぐられそうな錆の匂い。コトコトと泡立つ小さな沸騰の音。

鉄瓶のテクスチャーだけではありません。

触れればカサッと崩れてしまいそうな藁の灰。口にすれば唇の上に残りそうな抹茶の泡の柔らかさ。
吹き出す湯気から感じ取れる冬の気配。

「質感表現」とは「時間表現」。

そうした個々のリアリティが渾然一体となることで、この濃密な時間の中に、知らず知らずの内に
入り込んでしまう。つまり、撮影者が感じた時間を、見る人がどれだけ深く共有できるか。その
描写の力こそ、質感表現の高さなのです。

そして今一度、鉄瓶をご覧下さい。        -このレンズには、その力があるのです。

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<<< 前回 Canon EF24-70mm F2.8L II USM -色彩-
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f/5.6 1/80秒 ISO1250 露出補正-1.3
Canon EOS 6D レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM 41㎜

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