“花”を写す。 -マクロレンズで撮る-

松尾寺の薔薇
Camtips

マクロの別世界。

花を撮りたい!と思い撮影を続けていくうちに、花の美しさに魅せられて、次第に寄っていきます。
もっと近くで撮りたい!という欲求の先。そこにはマクロの世界があるのです。肉眼では見る事の
できない別世界。昆虫の視線で花の美しさを表現することが可能なレンズ、マクロを使って撮影する
花の写真のノウハウを紹介します。

マクロレンズとは?

マクロレンズとは、寄って(最短撮影距離が短い)、大きく写せる(撮影倍率が高い)レンズの事。
一般的には撮影倍率1:1で等倍撮影できるレンズを、マクロレンズと呼びます。標準レンズの倍率
が0.2から0.28倍なので、その3~4倍被写体を大きく写すことができるのです。

ピントの焦点は“膜”。

マクロレンズに限ったことではありませんが、ピントの合焦するエリアというのは”点”ではなく
“膜”。「目の前に広げた薄い透明セロファンに触れるわずかな一部分が、ピントエリア」という
イメージ。なので、ピント位置の調整はミリ単位。しかも倍率の高いマクロの場合は特にシビア
です。具体的に言えば、自分の呼吸する動きでピント位置が大きくずれてしまうので、シャッター
を押すまで呼吸はじっと止めます!

フォーカスはマニュアルで。

ミリ幅で位置がずれるシチュエーションなので、この場合、オートフォーカスはやめてマニュアル
フォーカスに切り替えます。フォーカスリングを固定した状態で、自分が合わせに行く感じ。
シビアなのはピントだけでなく、ブレにも注意を払います。ファインダー内のフォーカスポイントを
凝視しながら、ここ!という瞬間に、やわらかくシャッターを切るのです。

三脚使用が理想的ですが…

これほど神経をとがらせる必要があるのがマクロ撮影なので、三脚を使ってライブビューというのが
理想的。しかし、花壇の状況や周囲のスペース、三脚禁止エリアの場合など、なかなか使える機会は
多くありません。三脚無しのマクロ撮影を、自分の体を写真体型に鍛え直すための、ひとつのトレー
ニングとして捉えていいかもしれませんね。
>>> 続いては “花”を写す。 -マクロレンズで撮る その②- 昆虫と花を写す です。
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f/4.5 1/250秒 ISO400 露出補正+-0
Canon EOS 6D レンズ: TAMRON SP AF90㎜F2.8 Di MACRO1:1 90㎜
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