構図の基本 -日の丸構図-
日の丸構図って、NGなんですか?
カメラを手にして間もない人が無意識のまま行っているのが、この「日の丸構図」。
画面のど真ん中に被写体を据えた、正に日の丸型の構図レイアウト。写真に動的要素が感じられず、
工夫もないということで、「初心者は早くここから脱却すべし、日の丸構図厳禁!」みたいな事が
よく言われます。でも、本当にそうでしょうか?
実は、最も力強い構図。
写真を見たら、人はまず画面の中央へと視線が集中します。そのゴールデンゾーンに被写体がどん!
とあるので、撮影者の伝えたい主張が最も強く現れる、力強い構図とも言えます。言うなれば、
撮った者と、見る側との待ったなしガチンコ勝負!といった様相。
そこで、タイトル写真です。
もちろんあなたに勝負を挑む気持ちなど、これぽっちもありませんが、この写真で言いたいのは、
このダリア「春の舞」の、気品溢れた花弁の美しさを皆さんにも伝えられたら…というシンプルな
思いです。
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では、続いてもう一枚。
同じく日の丸構図で、上野動物園のカバ、ジローを正面から捉えた写真です。
日の丸かどうかを意識する前に。ジローの巨体の迫力や分厚い皮膚の質感が伝わってきませんか?
被写体の個性が特に際立っている場合は、下手に構図にとらわれずに、ストレートに表現する方が
スカッとしますよね。
「意識」するかしないか。
特に考えもなく無意識にシャッターを切るのか、これなんだ!と気持ちを込めて真ん中にセット
するのか、日の丸構図の良し悪しとは、撮影者の心構え、つまり「意識」の問題なのです。
>>> 構図の基本 -対角線構図-
<<< 構図の基本 -三分割法-
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< タイトル写真 > f/2.8 1/320秒 ISO100 露出補正+0.7
Canon EOS 6D レンズ: TAMRON SP AF90㎜F2.8 Di MACRO1:1 90㎜
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>>> Camtips
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