黒部ダム
最高峰の土木技術
日本で最も堤高(ダムの高さ)が高いダム、黒部ダム。建設作業に従事した作業員は述べ1000万人とも言われ、7年もの歳月を費やしてようやく完成を迎えた空前のスケールの土木事業。立ちふさがる強固な岩盤、止まることなく吹き出し続ける冷水など、様々な困難を克服してついに完成を迎えたのは、今から半世紀以上前の昭和38年の事。その黒部ダムを見に、先日初めて行ってきました、
複合式
その規模もさることながら、黒部ダムの凄さはその構造。2年ほど前にTV放送されたブラタモリで紹介されていましたが、黒部ダムの作りはアーチ型と重力型のハイブリッドとなる複合式。堰き止めた大量の水を逆アーチ型で力を分散させるアーチ型の場合、アーチの両端が水の力を受け止める最重要ポイントですが、黒部ダムの場合はアーチを支える端の渓谷の一部が分裂していたため、水量を支えるには不十分でした。
超逆バンク
そこでその両端を、コンクリート自身の自重で水を支える重力型としつつ、さらに堤の形自体を逆バンク型に反らせることで、水圧を下方向に逃がすという独自の方式を撮りました。こうして様々な方式を組み合わせることで、総貯水量2億トンと言われる黒部湖の水を受け止めることに成功したのです。
壮大なスケール
だからこその、この壮大なスケール感!逆バンクのダムの形は、見ているだけで吸い込まれてしまいそう。驚愕のこの巨大な人工物は、最先端ロボットが作ったわけでも、未知なる知的生命体が作ったわけでもありません。56年前の人の手が作り上げたのです。その偉業を目の当たりにして、ただただ感嘆の声を上げるしかありませんでした。
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