金沢 野村家の関守石(せきもりいし)
ポロのフォトログ
金沢 野村家
金沢、武家屋敷跡で唯一一般に公開されているのが野村家。野村伝兵衛信貞を当主として明治まで
続いた由緒ある名門。加賀藩の中でも要職を歴任してきただけあって、家屋の造りはもちろん、
庭園も非常に凝った出来栄え。部屋を拝見し奥座敷へ向かうと、茶室へと通じる石畳がありました。
関守石(せきもりいし)
靴を脱いで、庭へ下りたところでふと目に留まったのが、この関守石(せきもりいし)。
「こちらよりさきへはご遠慮ください」との意思表示のための置物のことですが、小石に棕櫚縄
(しゅろなわ)を結んだだけのごくシンプルなこの存在に、なぜか力強い意志を感じるのです。
ノンバーバルコミュニケーション
この関守石(せきもりいし)、初めて目にする人でも、この石の先は立ち入り禁止である、という
無言のメッセージをさりげなく、且つ、確かに感じ取ることが出来るという先人の粋な知恵。
一切の表情を有しない”石”に表情を与え、無機物でもノンバーバルコミュニケーションが可能な
ことを、かつての日本人はこともなげに証明しているのです。
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f/4 1/50秒 ISO400 露出補正+-0
CANON EOS 40D レンズ: EF-S17-85 IS U 78㎜
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>>> まち、あち、こち。
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