構図の基本 -レイルマン構図-
鉄道写真家、中井精也氏オススメの構図!
「レイルマン構図」とは、あまり耳慣れない言葉ですが、鉄道写真家 中井精也氏が提唱している
“レイルマン比率”に基づく構図のことです。この“レイルマン比率”というのは、画面を4分割する線
と2つの対角線が交わるポイントを重心とする構成の事です。三分割法と比較するとこうなります。
比較してみると、重心の位置が大分外側に寄っているのが分かります。この交点の位置に、主題や
副題を配置することで、画面における主題とのバランスを整えるのが“レイルマン構図”なのです。
真の主題は何か。
タイトル写真を見て下さい。長谷寺の美しい満開の桜を撮影したものですが、画面の中には五重塔や
風にはためく五色幕などがありますが、この写真の主題は、本堂舞台と桜を含めた風景全景です。
“桜の風景全景が主題”という意識で見た時、副題となる五重塔や五色幕を、三分割法の位置に配置
してしまうと、副題の主張がやや大きくなり、画面の中の主従バランスが崩れてしまうのです。
レイルマン構図の方が優れている?
三分割法とレイルマン構図。どちらがより優れている、ということではなくて、対象となる被写体や
表現するテーマによって使い分けることが必要です。例えばこちらの写真。スペインのラ・マンチャ
地方、コンスエグラの風車群を撮影したものです。
この写真の主題はもちろん風車。曲がりくねる道沿いに並んだ風車群の中でも、手前の風車を主題に
置いて撮影しました。このように画面の中で明確に主題を強調したい場合は三分割法のバランスが
適しているのです。グリッドを表示させるとこのようになります。
三分割法の交点が、主題の風車の軸と入り口に配置し、副題となる後方の風車の位置も交点の位置に
倣います。
いかがでしょう。つまり表現する物の捉え方によって、主題、副題、それぞれの配置を意識する。
そのために構図の使い分けが必要になる。ということですね!
さて、現在では画面を6分割する、”レイルマン構図ネオ”というのもあるそうですよ!
続いては、写真の楽しさを教えてくれる、「花を写す」テクニック!
>>> “花”を写す。 -標準ズームレンズで撮る その①-
<<< 構図の基本 -三角構図-
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< タイトル写真 >f/11 1/80秒 ISO100 露出補正+-0
Canon EOS 6D レンズ: EF24-70mm F2.8L II USM 59㎜
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