SONY WALKMAN ”Signature Series” NW-WM1A レビュー −音質 その2−
ハイレゾ音源
ハイレゾ音源の曲を手に入れようと思ったら、やはり音楽配信サイトから。moraやe-onkyo、
OTOTOYなどが有名どころですが、メジャーな曲は大抵どこでも扱っています。気にしなければ
ならないのは音源そのものよりもフォーマット。具体的に言えば、FLACなのかDSDなのか。
フォーマット
ハイレゾ音源のフォーマットは事実上、FLACかDSDに二分されています。最も多く採用されて
いるのがFLAC。可逆圧縮されたもので、元の音源よりもデータ量が軽くなるのが特徴。そして、
より音質が濃密でアナログに近いと言われているのがDSD。同じハイレゾなのになぜ感じ方が
異なるのか?DSDはデジタルシグマ変調方式だからなのですが、詳しい解説はこちらに譲ります。
今回、NW-WM1シリーズでは、ハイレゾの真髄で本丸、DSDをそのまま再生することが可能に!
② DSDネイティブ再生の音
NW-WM1Aにプリセットされている、DSDハイレゾの楽曲、Adam Agee & Jon Sousa の
“Paddy Fahy’s”を聴いてみます。プレイモードを押すと、フィドル(バイオリン)と
アコースティックギターの美しい音色が、スッと耳に飛び込んできます。ヘッドホンの存在を
忘れてしまうくらいにその音は自然。確かにデジタルミュージックとは思えない独特の柔らかさ
があります。音を聴くというより、音を感じるという表現が、確かに当て嵌る生々しい響きです。
ならばハイレゾはDSDで!と言いたいところですが、DSD音源の配信曲はそう多くないのが現状。
しかし、本当にお気に入りの曲だけはDSDで!そう思うほど、暖かい音色を感じられました。
③ DSEE HX/5モード
CD音源の音を、デジタル処理によってハイレゾ相当まで拡張させる、ソニー独自の音質向上技術
DSEE HX。テレビの2Kを4Kにスケールアップする超解像技術の音楽版とも言えますが、今回
NW-WM1シリーズでは、サウンドに合わせてより深く音の特徴を出すため、5つのモードを用意。
▫︎スタンダード、▫︎女性ボーカル、▫︎男性ボーカル、▫︎パーカッション、▫︎ストリングス に
ジャンル分けされた、言ってみれば、プリセットされたイコライザー。
アップスケーリングの音
CD音源のFLAC44.1kHz/16bitでSHANTIのAqua’s Lullabyを聴いてみます。まずは
DSEE HXのスタンダードに切り替え。すると、音全体が柔らかい印象に変わります。悪く言えば、
ダイレクト感が薄れたともいえ、これは好き嫌いの問題かもしれません。女性ボーカルと男性
ボーカルに切り替えてみると、中高域メインか低域中心かという色付けが感じられます。これも
好みの問題になりそうですが、ストリングスに関してはなかなかの世界観。弦楽器の奏でる響きが
とても心地よく表現されていて、聴き疲れのしない素敵な音に。もともと音の密度が高いので、
音感フィルターで遊んでみるのも、時には新鮮かもしれませんね!
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